高江で起きている事

山甌の高江ブログや、フォトジャーナリスト森住さんのブログを読めばお気づきのように、この高江という集落に米軍のヘリパッドが建設されようとしています。
ヘリパッド建設反対の座り込み? 僕は恥ずかしながら高江に行くまで何が起きているか全然知りませんでした。実は高江の隣の国頭村には米軍のジャングル戦闘訓練センターという施設があり、そこでは密林での戦闘を想定した訓練や、サバイバル訓練が日々行われているそうです。この北部訓練場の一部返還を条件にヘリパッドを移設するという合意が日米間でなされ(SACO合意参照)、その移設先となったのが東村の高江だったのです。基地と隣り合わせの集落が、基地に囲まれた集落になってしまうのです。ヘリといっても軍用ヘリはやたらとでかくて、しかも実戦を想定して超低空で飛ぶので高江の住民や森の生き物達は静かな生活が奪われるだけでなく、いつヘリが墜落するか?という危険に怯えながら暮らさなくてはならないのです。
ちょっと話はそれますが、2006年の秋に、国内で最長、最難関の自転車市民レース Tour De Okinawa の参加メンバーとして、僕は初めて沖縄に来てヤンバルを走りました。ツールド沖縄は日本中から強い選手が集まる自転車の祭典みたいな感じで、200kmを約5時間半くらいかけて走破します。勝負所の普久川ダムや源河までの三段登りではスタミナと精神力、そして絶対的練習量が問われ、強い選手が次々と脱落していく厳しいコースでしたが、海、山、川に囲まれたヤンバルを走っているとき、苦しさの中に例えようのない幸せを感じたのを覚えています。トリやセミの鳴き声に後押しされるようにして山を越え源河で眼下に広がる海岸線を見たとき、なんと素晴らしい景色だろうと思いました。
そのとき、海、山、川、そして様々な生物が棲むヤンバルの自然が、沖縄の宝であることに気が付きました。今回の歪曲巡礼メンバーの中で僕だけはヤンバルに行った事があったのに、ヘリパッド建設工事の話とか何にも知らずに高江に行ったので後悔しました。今回の見聞は、実際にそういうゲートの前で命がけで座り込みしている人たちやそれを支援する人たちのことを間近に知ることが出来て、驚き、当惑し、知らない自分を恥じ、もっと知りたいと思えるようになりました。東京に帰ってきてから文献読んだり、ネットで調べたりするたびに、頭がくらくらするというか、胸が締めつけられる思いになります。(ドキュメンタリーDVDもみました。送ってくれてありがとうございます)

不勉強な僕が言うのは気が引けますが、高江の人たちが命懸けて、体張ってゲートの前に座り込みしているのは、何のためでしょうか? 先祖の墓にもいけなくなり、静かな生活を脅かされ、環境を破壊され、子や孫の将来も危ぶまれ、それで黙って見てろという方がどうかしていると思う。
このレポ読んで少しでも高江に関心持った人は山甌の高江ブログや、フォトジャーナリスト森住さんのブログから実情を知ることが出来ます。そこからのリンクで署名ページや、色々な資料が見ることができます。かくいう自分も勉強中です。なので高江の僕からのレポートは今回はこれまでです。もっと勉強したら、後で書き足したり、改めて書き直すかもしれません。