巡礼DVDの製作過程 / 仕様など

テレビの前の紳士淑女の皆さん、昨日公開した「歪曲巡礼」の予告編は見ていただけましたか?

8月12日の全国発売に向けて進行はぎりぎりですが万事順調です!


今日は巡礼DVDの製作進行状況と、仕様について書いておきます。

DVD本編は、初めてのデータ入稿でした(いままではテープでした)。QUICKTIMEの映像データ、AIFFの音源データ、それにチャプター画面などのPhotoshopファイルと、その動きの指示書をエンジニアに渡して、オーサリングという作業をしました。これは音楽で言うプリ・マスターリングに相当する作業ですね。これが終わると一枚の検証用マスター(片面二層のDVD-R)が上がり、検証盤の動作チェックが問題ないと、コマーシャル盤のプレスが始まります。

ディスクの仕様はDVD Video、MEPG-2、片面二層、NTSC。収録時間は、映像本編100分3秒、特典映像は殴雨と湾曲のMusic Video(湾曲は本邦初公開ですね)で約10分。画角は16:9ワイドで、4:3の場合はレターボックス(上下に黒縁)サイズです。リージョンはフリーなのでNTSCなら全世界okですAmazonにはリージョンコード2と書いてありますがこれは誤りです)。音楽のビットレートは24bit / 48kHz。リニアPCMのStereoです。通常のコンパクトディスクは16bit / 44.1kHzなので、それに比べるとかなり高解像度で記録されています。

驚いたことに今回のマスター映像のファイル・サイズは230GB (ギガバイト)!! これは製作途中のデータの合計じゃないですよ。DVDに入るマスターのデータのサイズです。CD一枚が最大で700MG=0.7GBなのでそれに比べると滅茶苦茶重いことが分かります。これを圧縮してDVD-Video 片面二層 8.5GBにまで縮めるということなので、どんなエンコード方法をしているのか謎であります。

Bonus CDは、先のエントリーにも書いたとおり、Vector Omegaプロデュースのサウンドトラック3曲と、ライブ音源を収録しています。ミックスは全て終わっていて明日マスターリングがあります。

装丁は、表面に鈴木ヒラク氏のステンシル。「Y」のステンシルはツアーTシャツと同じですが、新たに「歪曲巡礼」のステンシルを作ってはめてくれました。レイアウトはいつものごとくmacraw氏に手伝って貰いました。ケースは「緑黄色人種」初回出荷盤みたいなハードカバーにデジトレイが二個左右に付いていて、素晴らしい仕上がりになりそうです。明日、印刷の本紙校正が上がってきて、印刷と表面加工のチェックがあります。


映像は、音源の取り扱いとは違ってデータが重かったり作業が複雑だったりして初級者である僕にはとても荷が重くて大変だったのですが、知れば知るほど映像の仕事は面白いかもしれないと思いました。慣れたらもっと仕事のスピードも上がりそうだしアイディアもわいてきそうなので、映像作品の企画は続けていきたいなと思いました。でもMary Joyでやるからには濃厚なものしかやりたくないので題材もドープなものでないとダメですね。2005年にライブ撮影・録音した「Kosmic Renaissance」の続編も、川口さんや鈴木ヒラク君と一緒に形に出来たら良いなと内心では思っていますが、まだどうなるか分からないです。