record について

record というのは、ここでは、塩化ビニール製の analog record の事を言っています。record を作るとき、まずマスター音源(cd や digital audio tape 等)を使って、エンジニアがラッカーというのをカッティングします。ダイアモンドの精巧な針で、金属の板にミゾを彫っていくのです。このラッカーは、全ての record の「型」になり、ここから複製される record はこのラッカーのクローンになります。ラッカーには、製造番号やカッティングしたエンジニアのサインが刻まれていることもあります。実際に record を pressing する所は私も見たことがないのですが、話に聞く限り、塩化ビニールの固まりを 圧縮 して、ラッカーに刻まれたミゾを焼き込んで作っているようです。そこに、印刷所で印刷された ラベル(label)は貼り付けて完成します。
多くの人にとって record で音楽を聞く時代は80年代で終わっていると思いますが、90年代、2000年代でもプロの dj達 や多くの愛好家に使われ続け、その独特の音色と操作性が受け継がれてきました。しかし最近、デジタルによる音楽配信の流れや、各企業によるデジタル機材の開発が進み、analog record の需要がどんどん減ってきています。それに伴い record 製造工場の多くが閉鎖されてきています。