Meiso「夜の盗賊」の経過とか、さいきん思ったこと

「夜の盗賊」発売からもうすぐ1ヶ月経とうとしているのですが、先月は発売してすぐに10日ほど欠品してしまいお店にもリスナーの方にも不便をかけてしまったのですが、いまは順調に出荷しております。受注と生産のリズムが大事ですね。(もちつきの、つき手とこね手みたいな感じか)店でもかなり良い感じで展開させて貰っていて有り難いことです。

普通は初回プレスしたのを最初の2ヶ月間くらいで売っていく感じなのですが、1ヶ月で何度も追加プレスをするというのは需要に対して供給数が少なかったという事で=めちゃ売れているという意味ではないですが、それにしても、売れるペースが早いみたいです。それだけ期待が高かったと言うことでしょう。

最近、国内のHIP HOPだけでもリリース数が増えていますが、互いに相乗効果がある一方で、同じファンの取り合いや、売り場の取り合いみたいな事もあるのは事実です。Mary Joyははっきり言って、売り方があまり上手くないというか、押しが強くないのですが、リスナーの人達が自分から「夜の盗賊」を選んでくれたり、他の作品にはない何かキラリと光るものを感じて貰えたって事だと思って嬉しいです。

昨日Meiso選手から明けましてメール貰ったんですけど、いまはガンジスのほとりの街にいてタブラなどのインド文化に触れているそうです。MCの企業秘密だそうですが、何やら修行僧のようですね。Meisoとインド、と言えば、偶然にも "ソラニシラレヌ (Young-G Remix)" はシタールがベースになっているので、Young-Gは、この出会いを予見していたのかな。


話それますけど、最近人から聞いた話で、切ないな思ったことを書きます。

昨今は景気が悪くなったり、音楽産業が弱くなっている風潮もありますけど、そんな中でも楽しんで、音楽作って、ライブして、変わらずにやっている人も居ますし、変わってしまう人も居るもんです。

可哀想なのは、音楽を作ることが楽しくなくなってしまったアーティストです。他に仕事も出来ないから、仕事として音楽をやるという。それも一つの生き方だと思いますけど、そういう生き方というか考え方を、レーベルの人が強要するのは、悲しい話です。

読んで字の如く、音と楽しむだから、楽しめなくなったら他のことをした方が良いんじゃないですかね。そんなレーベルの言うことは聞く必要ないし、パートナー変えた方が良んじゃないかって思います。Candleの曲に"一蓮托生、地獄行き"っていうのあったけど、僕ならそういう人と地獄に行くのはゴメン被りたいです。

ぼくもレーベルの人間だし、不安や焦りでそうなるのも分からなくはないです。音楽に関わる仕事はラクではないですが、アーティストの成長を見守ることや、ドープな作品の誕生や発表に携われることが、僕は楽しいと思うんです。アーティストが産みの苦しみをしているのを見て何も出来ない自分に胸が痛くなることもしばしばですが、曲作りを楽しむ心だけは忘れないで欲しいなと思っています。

去年はCHIYORI, Shing02, 田我流, Meiso達の素晴らしいライブを、間近で見ることが出来ました。感動して密かに袖の暗闇で涙したりしました。アスリートを影で支えるトレーナーみたいな感じで、そういう感動を分かち合える仲というのが一番いいですね。