12/9リリース、Meiso「夜の盗賊」

12/9にリリースを予定している、Meiso選手のファースト・アルバム「夜の盗賊」の詳細をアップします。

Meiso 夜の盗賊
Mary Joy Recordings MJCD-052
2009/12/9 on sale

収録曲:
01. キコエルカ?
02. 防衛本能
03. ソラニシラレヌ (Young-G Remix)
04. 盤上の駒
05. 自転者
06. 影絵 (skit)
07. 不響和音
08. 理想像
09. 地下道 (skit)
10. 夜の盗賊
11. Axis Dimensions, features Staplemouth, Livestock and Noah 23
12. 真夏の枯葉
13. 帰港 (skit)
14. 1994
15. パンチドランク
16. 悟 (Spacifics Version)
17. 雨の根 (雨乞編) features Hisomi-TNP
18. 夜道 (Album Version) features Shing02


東京出身で高校1年の時にハワイに移住したMeiso (メイソー)は、ハワイのホノルルを拠点に活動するリリシスト。ハワイ最強のフリースタイル集団、Direct Descendentsのメンバーとしても名を連ね、地元のインディペンデントレーベル=SIQ Recordsから作品を発表している。

2003年に一時帰国した際に、代々木公園で開催されたB-Boy ParkのMCバトルに、バトルネーム=「外人21瞑想」として出場し優勝する。2006年にインターネットで発表されたShing02の「無知の知 6MCs REVAMP」に参加したのをきっかけとして、DJ A-1, Michita, Hisomi-TNPなど日本のMCやプロデューサーとのコラボ曲を制作する。その後はShing02の助言を受けMary Joy Recordingsからファースト・アルバム「夜の盗賊」を発表することとなる。

実力者がひしめくハワイのローカルヒップホップシーン、バイリンガルでありながら日本語で歌詞を書くことに拘り、才覚を磨いたMeiso。ファーストアルバムとなる『夜の盗賊』にはハワイの自由な空気と都会の不自由な生活、また日米の文化が共に受け継がれていると言える。プロデューサーやゲスト参加MC陣は、これまでMeisoがコラボレイションしたアーティストや、地元ハワイと出身地日本のなじみのアーティスト達が貢献している。
ハワイのローカルシーンでは言葉を詰めて高速できざんでいく「チョップ」と呼ばれるラップスタイルが盛んであり、ローカルの凄腕MCが英語でするライミングMeisoは日本語で同じ次元で出来るという技術的に極めて高いスキルを持っている。また声楽の経験を活かしビートのメロディや音感に合わせてコーラスやライムや、オーバーダブの多重録音ができるという特技も持っている。もっとも特質すべきは完成度の高い独創的なリリックにある。哲学的で共感しやすく庶民的で親しみやすい彼のリリックは今後多くのファンを中毒患者にしてしまうであろう。

リバイアスミュージックから発表されたMichitaのアルバム「Two」にも収録された"ソラニシラレヌ"と"雨の根"を、Meisoのアルバムに収録するに際してはプロダクションやリリックなどをアップデートしてアルバムバージョンとして作り直している。"ソラニシラレヌ"もMeisoを代表するリード曲であるが、"ソラニシラレヌ (Young-G Remix)"はプロデューサーに山梨のHip Hopグループ、StillichimiyaのYoung-Gを起用し、オリジナルとは違う趣のエスニックで民族調なタイトな楽曲に仕上げている。

Hisomi-TNPとのデュオで製作した"雨の音"はオリジナルよりも歌詞を伸ばして更に新しいコーラスも追加。プロデューサーにMuzono、そしてギターとベースにBamboo Swing、Cool Wise Menのメンバーとしても活躍するギタリスト、Makoto "Baku" Owadaを迎え、更にAdditional VocalにCHIYORIというメンバーで、雨の音完全版とも言える"雨の音 (雨乞編)"を制作した。

アルバムのタイトルトラックにもなっている"夜の盗賊"はBlack Star "Thieves In The Night"を韻訳(韻踏み翻訳)した曲で、言葉遊びや比喩を日本語で再構築するという、翻訳者でありMCのMeisoならではの異色なコンセプト曲。HipHop史上もっともイルな歌詞に挑んだ事が分かる。プロデューサーは広島在住のEDKD。

アルバム収録曲の中でもっとも最後に完成した曲は、Shing02とのデュオで制作した"夜道"。この曲ではプロデューサーにVector Omega, PianoにEmi Meyerを起用。ホノルルと東京でそれぞれのストーリーをラップするが、ミュージックビデオではそれが交差していくのが見れる。"夜道"は日本でもホノルルでも既にライブで演奏して好評を博してる。

Meisoの書く歌詞の特徴の一つに「都市に生きる人の苦悩」を描くこと。"防衛本能"、"理想像"、"不響和音"の三部作はこのコンセプトでは特に優れたリリックが聴いてとれる。"防衛本能"はYouTubeなどでミュージックビデオが公開されていて高いプレビュー数と多くの反響を得ている。また"不響和音"も先日行われた恵比寿リキッドルーム5周年公演で初披露し、好評を博している。

Meiso人間性を豊かに表現しているのは"盤上の駒"と"自転車"という曲。この二曲はハワイでリリースされている(日本ではiTunesで販売される)「自転車EP」にも収録されている。自称アスレチック系な曲でライブでは人気の高い曲。

その他にも「悟」のバンドアレンジバージョンや、Muzonoがプロデュースしている「Punch Drunk」、ストーリーテリング調の「真夏の枯葉」、AKIがプロデュースしている「キコエルカ?」など、バラエティに富んだ楽曲を編んだ全18曲。

カバーアートは影絵で制作した。切り絵の影を投影して再撮したものである。


Meisoプロフィール

Meisoは様々な文化が交差する街、ホノルルを拠点に活動しているMCである。日本ではB-BOY PARK 2003のMCバトル覇者、外人二十一瞑想としても知られている。アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、バイリンガルな環境で磨かれた独特の感性と言語感覚はその詩的なリリックの世界観にも反映されている。また、最強フリースタイラー集団として知られるハワイの巨大クルー、ダイレクト・ディセンデンツの一員でもある事から、言語の壁を越えてアメリカ人に通用する日本語ラップを独自に開発する。英語には無い日本語の良さを追求したそのスタイルは緩急自在な柔軟さと鋭さをもってビート上をうねる。数多くのスキルフルでオリジナルなMCやビートメイカーが在籍するハワイ・アンダーグラウンド・シーンのレーベルSIQレコードからリリースされたMeisoのソロプロジェクト『自転者EP』やDJ A-1の『敏腕舞句』などでの客演も話題となっている。2009年ファーストアルバム「夜の盗賊」を発表。